コロナ禍の接客を考える その1
緊急事態宣言が全国に広がりつつあります。
弊社のある広島県でも数日のうちに発令されるのでは?と
気をもむ毎日です。
弊社は、これまで百貨店やショッピングモール等から、
覆面調査(ミステリーショッパー)の依頼を受けて、
【現場力診断】を実施してきております。
スタッフさまの接客指導や店長様の面談等を毎年ご依頼いただいている
商業施設様もございます。
しかし、コロナで状況は大きく変わっており、
例年行っていた覆面調査を今年は見送られた商業施設様もあります。
今は、覆面調査どころではない、というのが実態だと思います。
現在は、時短営業をされているお店が多いと思いますが、
コロナ時代にこれまでの接客とどう変えればよいのか?
数少ないお客様にどう向き合えば良いのか?
この記事では、そんなヒントを掴んでいただければと思います
コロナ禍で行う覆面調査は、「感染対策が取れているか?」をチェックしてほしいとの
ご依頼が増加しています。以下では、弊社が現在実際に調査を行っている項目の一部を
ご紹介しています。
コロナで接客に求められる距離感が変わった
接客にも「ソーシャルディスタンス」の意識が当然必要です。
ところが、残念ながらこの意識が弱いお店がまだ非常に多いです…
コロナ前と変わらず大きな声で「いらっしゃいませ~」と元気よく挨拶…
すれ違う時は「どうぞご覧ください~」と大きな声かけ。
先日伺った某百貨店のライフスタイルショップでは、
入店と同時にアプローチ、横にべったりついて商品の説明…
接客されると「感染が怖い!」という心境になってしまう方が増えています。
皆さまのお店ではいかがでしょうか?
Withコロナの新時代の「お客様との距離感」掴めていますか?
⇒コロナ前より距離を取ることを意識して!
今は日常生活の様々な場面において、
2m~1.5mの距離を取りましょう!と注意喚起がなされています。
接客でもピッタリと着くのは絶対にNGです。
さすがに2mも離れていると接客できませんが、
今までよりも距離を多めにとって接客することを意識しましょう。
お客様の正面に立って話すのではなく、横並びで、商品のほうを向いて話しましょう。
⇒声を発するのが良い!という常識を一旦忘れる
お客様が来店されるとすかさずアプローチをかける、
すれ違うとき、お客様に向かって何か声かけをする、
今までは当たり前に行っていましたが、嫌がるお客様もいらっしゃいます。
距離が近い時は、軽い会釈だけで十分です。
もちろんマスクで表情がわかりにくいので、
目元で笑顔が伝わるように意識して。
⇒店頭に「接客方針」を掲げましょう。
感染防止への意識は1人1人本当に大きく違います。
あまり気にしない方もいらっしゃれば、神経質になっている方もいらっしゃいます。
いつもより距離を意識したり必要最低限の接客だけに留めていると、
しっかりした接客を希望される方は「冷たいお店…物足りない」となってしまいます。
神経質になっている方は、話しかけられるだけで不快に感じるでしょう。
店舗として、どのような接客を意識しているのか、全員で共通認識を持つと共に
入店前にお客様にも伝わるようHPやブログで発信し、ポスター等で掲示しましょう。
⇒動画等でコーディネート提案や商品紹介を行う。
実際に取り組んでいるお店も増えてきています。
これまで、「接客」と言えば店内でお客様を目の前にして行うものでした。
お客様がお店にいらっしゃらないので「接客」したくてもできません。
そこでスタッフや店長がお勧めのコーディネート紹介、新商品紹介をし動画撮影を行う、
その動画を、LINEなどでお客様にお届けする手法です。
動画撮影等これまでやったことのない場合は、
気恥ずかしさもあるかもしれませんが、これが思いのほか効果があるようで、有効活用できている店舗が多いです。
ポイントとしては、店頭での接客と同じように、
実際の利用シーンをイメージしてもらうこと。例えば、財布を紹介する場合は、手に持った感じ、お札を入れた感じ、バックにいれたイメージ等がリアルに掴めるように、実際のシーンを取りれた動画撮影を行っていきます。
動画撮影にはお金がかかりそう…? そんな心配もあるかと思いますが、心配ご無用です。
今の時代、動画撮影を担ってくださる有能なフリーランスの方もたくさんいらっしゃいます!
アプリ等を活用し自分でできる方はもちろんチャレンジされたら良いと思いますが、
どうしても苦手…、考えるだけで頭が痛くなる方は、思い切って誰かに外注しましょう。
⇒POPの力を借りる
今更…といわれそうですが、接客が十分にできない今こそ、再度POPを見直しましょう。
皆さんのお店のPOPは、興味を引き、滞在時間を延ばすものになっていますか?
これまで忙しく、POP作成に手が回らなかったお店は、お客様が少ない今こそ、
POPを見直して、POPの力に頼りましょう。
まるで店員さんが話しかけているかのように、少し長めの商品説明を準備し、
お客様に読んでいただけるよう工夫しましょう。
以上、コロナ禍の接客に求められる「距離感」についてお伝えしました。