【事業再構築補助金】第一回公募の通常枠、卒業枠、グローバルV字回復枠の採択が公表!
6月18日、緊急事態宣言特別枠の採択結果が事業再構築補助金の公式サイトにて公表されました。今回は通常枠、卒業枠、グローバルV字回復枠の採択結果となります。
16日の緊急事態宣言枠とあわせて、第一回公募における採択結果はこれですべて公表されたことになりました。
第一回公募 通常枠、卒業枠、グローバルV字回復枠 採択結果
令和2年度第3次補正予算「事業再構築補助金」(通常枠、卒業枠、グローバルV字回復枠:第1回公募)について、令和3年3月26日(金曜日)から令和3年5月7日(金曜日)まで公募を行い、応募のあった17,050者のうち、申請要件を満たした14,913者について審査を行った結果、5,150者を採択しました。
引用元:経済産業省
申請要件を満たした件数が14,913者のうち、それぞれ通常枠、卒業枠、グローバルV字回復枠におけるそれぞれの申請件数と採択結果については以下の通りとなっています。
申請件数 | 採択数 | 採択率 | |
---|---|---|---|
通常枠 | 14,843件 | 5,104件 | 34.39% |
卒業枠 | 80件 | 69件 | 86.25% |
グローバルV字回復枠 | 2件 | 1件 | 50% |
※要件を満たした14,913者、採択数5,150者の内訳
卒業枠とグローバルV字回復枠については高い補助金額と補助率となる申請枠ではあるのですが、通常の申請要件の中にそれぞれ追加条件があるためか要件を満たした申請件数は少数でした。それに対して通常枠の申請件数については14,843件であり、ほぼ通常枠での申請が行われたことがわかります。
そして採択数においては5,104件が採択され、これは採択率として表すと34.39%となります。また、これら3枠を含めた全体の14,913者からの採択数5,150者の合計での採択率では、34.35%という採択率がわかりました。
先日の緊急事態宣言特別枠を含む、中小企業における主要な補助金申請の一次申請と比較してみる以下の通りです。
補助金 | 申請件数 | 採択数 | 採択率 |
---|---|---|---|
持続化補助金一般型(一次) | 8,044件 | 7,308件 | 90.9% |
ものづくり補助金(昨年度一次) | 2,287件 | 1,429件 | 62.48% |
緊急事態宣言特別枠(一次) | 4,326件 | 2,866件 | 62.14% |
通常枠、卒業枠、V字回復枠(一次) | 14,913件 | 5,150件 | 34.35% |
※中小企業における主な補助金申請との比較(一次公募)
※※色枠は事業再構築補助金における補助枠
事業再構築補助金内の緊急事態宣言特別枠を含むこれまでの中小企業・小規模事業者向けの主要な補助金申請では、一次公募において50%を超える採択率であることがわかりますが、この通常枠、卒業枠、グローバルV字回復枠における採択率は34.35%です。その採択の低さが一段と目立つのがわかります。申請要件からその採択へのハードルの高さは伺えていましたが、採択結果の公表によってはっきりとその難しさが現れました。
34.35%というのがどのぐらいの採択率なのかというと、申請要件による条件の違いなどはありますのであくまで参考程度にですが、一次公募において90%以上であった持続化補助金を例に下図を見ると、第4回一般型においての採択率が44.20%とあります。審査については公募回数を重ねる毎に厳しくなる傾向にあるのが見てとれる図ですが、今回の事業再構築補助金については一次公募の時点でこの採択率ですので、より厳しい審査が行われているのがわかります。
持続化補助金 推移
申請件数についても目を見張るもがあります。要件を満たした件数であっても14,913件という、一次公募時においてはとても高い数値として現れる結果となりました。
事業再構築補助金では通常枠、卒業枠、グローバルV字回復枠、そして緊急事態宣言特別枠も含まれますので、事業再構築補助金内での要件を満たした申請件数では19,239件という数字になります。残念ながら審査外となった応募者もいらっしゃいますので、それらを含めると2万件を超える申請があったことがわかります。
このことから、非常に多くの中小企業・小規模事業者の方がこの事業再構築補助金に関心を持っていることが伺えます。
今回の通常枠、卒業枠、グローバルV字回復枠についても、今後の参考資料として採択結果のページにて今回の緊急事態宣言特別枠で採択された事業計画書の概要が一覧にてPDF公開されています。
どのような業種が、どのような事業計画書が立てられたのか、事業再構築補助金の申請を悩まれている事業者様にとって今後の計画に役立てる参考資料となっています。
今回の公表にて、一次公募についての採択結果はすべて公表されたことになります。応募者数も非常に多く、採択の難しさを実感できる内容でしたが、その分この事業再構築補助金というのは高い補助金額、補助率を有し、このコロナ禍を乗り越え新たな時代へ適応に向けた力強い支援策です。
今回、残念ながら要件を満たせず審査外となった、また不採択となった中小企業・小規模事業者の方についても採択への道はまだ閉ざされていません。事業再構築補助金は今後も公募が行われる予定となっていますので再挑戦が可能です。現在受付開始している第二回公募の受付締切も7月2日(金曜日)18時とまだ時間がありますので、計画書を見直して事業再構築補助金の採択を目指していきましょう。
緊急事態宣言特別枠についてはこの第二回公募で終了予定となっていますので、特別枠にて申請をお考えの方はお気を付けください。だだし、状況により再度公募が行われる可能性もありますので、公募要領をしっかりと確認していきましょう。