【持続化補助金】持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>第4回が採択結果が公開されました。
中小企業生産性革命推進事業として実施している「小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>」について、令和3年3月31日に公募開始し、11月10日に第4回受付締切の採択結果が公開されました。
本応募枠において、8,243件の応募申込に対し5,780件の採択事業者を決定となりました。採択率は70.12%となります。
目次
小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>第4回採択について
令和3年3月31日に公募開始し11月10日に第4回受付を締め切りました。申請のあった8,243件について、外部有識者による厳正な審査を行った結果、5,780件の採択事業者を決定しました。
出典元:中小企業庁
この<低感染リスク型ビジネス枠>(以下、低感染リスク型)というのは、新型コロナウイルス感染症感染防止と事業継続を両立させるための対人接触機会の減少に資する前向きな投資を行い、ポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービス、⽣産プロセスの導⼊等の取組、及びその取組に資する感染防⽌対策への経費の一部を補助するといった目的の補助金となります。
<一般型>との補助金額や補助率などの主な違いにつきましては、第1回採択結果の記事をご覧ください。
応募申請は発表の通り8,243件、採択件数について5,780件であり、採択率は70.12%となりました。過去に行われた本件の申請件数、採択件数、採択率との比較は以下の通りとなります。
申請件数 | 採択件数 | 採択率 | |
第4回低感染リスク型 | 8,243 | 5,780 | 70.12% |
第3回低感染リスク型 | 8,056 | 5,022 | 62.34% |
第2回低感染リスク型 | 10,205 | 5,361 | 52.53% |
第1回低感染リスク型 | 7,827 | 3,512 | 44.87% |
第4回採択結果より、まず注目する点は採択率が上昇傾向にあることでしょう。採択件数5,780件、採択率70.12%という過去最大の数字を見せることになりました。回数を重ねるにつれ採択が厳しくなる傾向にある補助金ですが、第1回より続けて採択が上昇する非常に稀な動きとなりました。
採択率は8%~10%程度で上昇し続けており、第2回での申請件数の大きな増加はありますが多くの回が8,000件前後での推移、申請件数および採択件数の極端な変化によるものではないため、本結果は順当に採択基準を満たす申請が増加したと考えられます。
事業者や支援機関の低感染リスク型の理解度やノウハウを取得により計画書精度の向上が伺えますが、しかしながら採択率70%台となった第4回においても申請においてはまだ不備があることも多く、第4回の締切直前による2021年11月8日には「不備7選」というページの掲載、また同年12月27日に更新され、申請の不備を極力減らし採択されやすいよう対策が取られています。また、多くの活用事例の掲載やPDFなどの配布物も種類が多く情報量の多いサイト作りをされており、このように低感染リスク型の公式サイトは多くの事例や活用例や注意事項などを閲覧しやすいよう工夫がみられ、事務局として低感染リスク型の理解を深め事業者の感染拡大対策及び事業改革を強く促進する姿勢が伺えます。
そして第5回より後述の「賃上げプラン」が創設されました。これによりどのような変化が生まれるか注目です。
第5回受付締切回、第6回受付締切回に賃上げプランが創設
<低感染リスク型ビジネス枠>については、第5回申請受付分の「公募要領」「様式各種」は、2021年11月17日(水)13時に公開されています。申請開始は22日より開始となっています。そこで新たに第5回受付締切回、第6回受付締切回に「賃金引上げを意欲的に実施する小規模事業者を対象に優先的に採択を行う【賃上げプラン】」が創設されました。これにより、第4回まで行われていた「賃上げ加点」の終了となります。
この賃上げプランでは補助対象事業や補助対象経費、補助率については通常のプランとの違いはありませんが、採択において優先されます。ただし、別途審査が設けられています。
上記の通り、
【給与支給総額増加または事業場内最低賃金引上げについて従業員に表明した文書】
【賃金引上げプランの申請に係る誓約書(様式1別添)】
【現在支給している賃金がわかる賃金台帳の写し】
といった、賃金に係る提出書類が必要になりますので申請時に忘れずにご用意ください。
また、補助金返還対象となる場合が存在します。
①補助事業終了1年後に「事業効果および賃金引上げ等状況報告」及び賃金引上げに係る賃金台帳等の証拠書類の提出がない場合。
②補助事業終了から1年後において、「給与支給総額増加」または「事業場内最低賃金引上げ」が実施できていない場合。
以上のいずれかに該当する場合には、補助金返還が求められます。
この賃金引上げプランで採択された事業者は、途中でプランの変更はできませんので申請をご検討の事業者はご注意ください。
回数を重ね、更なる情報が発信されています。特に業界別に区分けされたは事例紹介のページ本補助金申請にお悩みの方には役立つ情報ページとなっています。
2021年7月1日に【丸わかり!持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>の手引き】が公開されています(記事作成時の最終更新は11月1日版)。こちらの手引き公開が第2回の締切間近でありますから第2回締切分への影響は判断しづらいところですが、現在ではPR用チラシも作成されており今後は情報拡散が進み事業者様の理解を深める機会も増えるため、<一般型>と比較して本類型の<低感染リスク型ビジネス枠>での申請を考える事業者様も現れていくと思います。
公式サイトには不備をなくすため注意事項とチェックシートPDFも用意されています。しっかり作り上げた計画書でも不備があると不採択となりますのでこれらを活用し見落としがないようご注意ください。また、「不備7選」といったページも公開されています。【個人事業主】と【法人】で、それぞれよくある不備の内容が掲載されていますので、こちらもチェックしておくといいでしょう。
申請については電子申請となります。締切時間間近では混み合うことも多いため早めの申請を心掛けるようお願い致します。