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【事業再構築補助金】第6回公募の採択結果が公開されました。

令和4年9月15日、令和2年度第3次補正予算「事業再構築補助金」の公式サイトにて第6回公募の採択結果が公開されました。採択結果は「通常枠」「大規模賃金引上枠」「最低賃金枠」に加え、新たに創設された「回復・再生応援枠」「グリーン成長枠」のすべてとなります。

目次

第6回公募 採択結果

令和2年度第3次補正・令和3年度補正・令和4年度予備費「事業再構築補助金」第6回公募について、令和4年3月28日(月曜日)から令和4年6月30日(木曜日)まで公募を行い、応募のあった15,340者について審査を行った結果、7,669者を採択しました。(※複数の企業で連携している申請は構成員数に関わらず1件としてカウントしています。)

引用元:経済産業省

第6回の応募件数は15,340件、採択件数は7,669件となります。それぞれ通常枠、大規模賃金引上枠、最低賃金枠、回復・再生応援枠、グリーン成長枠における応募件数と採択結果については以下の通りの発表となっています。

応募件数 採択数 採択率
通常枠 11,653件 5,297件 45.46%
大規模賃金引上枠 9件 5件 55.56%
回復・再生応援枠 2,933件 1,954件 66.62%
最低賃金枠 252件 216件 85.71%
グリーン成長枠 493件 197件 39.96%
合計 15,340件 7,669件 49.99%

全体の動きは、以下の通りとなります。

応募件数 採択数 採択率
第6回 15,340件 7,669件 49.99%
第5回 21,035件 9,707件 46.15%
第4回 19,673件 8,810件 44.78%
第3回 20,307件 9,021件 44.42%
第2回 20,800件 9,336件 44.88%
第1回 22,231件 8,016件 36.06%
第6回事業再構築補助金、全体推移グラフ
事業再構築補助金全体の推移(採択率は応募件数ベース)

第6回では、採択率が49.99%と過去最高の結果となりました。

ですが、目立つ点として第6回の応募では応募件数が大きく落ち込んでいます。これは私見ですがコロナの影響を受けた事業者様の事業再構築申請が出尽くしてきたという見方もあると思います。結果的に前回比として73%と大きな減少です。また気になる記述として、『複数の企業で連携している申請』が存在します。

今回の採択結果にて注釈としてつけられた『連携している申請』というのは、最大20者まで連携し、事業計画書の提出は連携体の代表者の1つで申請される仕組みを表します。しかしながら、各事業者が申請要件を満たす必要があり、また交付には個々の事業者で行われるため全事業者がシステムから登録する必要があります。これにより提出された計画書の数と登録者(申請者)の数の不整合を正していることから、この注釈がつけられることとなります。

連携体を構成するすべての事業者の取り組みを含む事業計画書(通常最大15ページでの作成をお願いしていますが、複数の事業者が連携して事業に取り組む場合には、最大20ページで作成してください)を1つ策定した上で、代表者が提出する必要があります。代表者以外の連携体を構成する事業者は、事業計画書の提出の必要はありませんが、それ以外については、締め切りまでに、電子申請システムから登録を完了することが必要となります。

 

引用元:第6回公募要領 P19(10)【複数の事業者が連携して事業に取り組む場合】について (イ)項

採択された場合は、すべての事業者が個々に交付決定を受け、補助事業を実施する必要があります。また、補助事業完了後の補助事業実績報告書の提出や補助金額の確定などのプロセスについても、すべての事業者が個々に実施することが必要となります。具体的な内容については、9.補助事業者の義務を参照してください。

 

引用元:第6回公募要領 P19(10)【複数の事業者が連携して事業に取り組む場合】について (ヶ)項

第5回までも個々の事業者が連携して事業を行う場合についても留意すべき点として項目がありましたが、「個々の事業者が連携して遂行する事業である場合は、事業計画名、連携先名、事業者名、法人番号等の必要事項を記載」や「代表者がまとめて提出することも可」といった提出にあたっては留意・補足程度の記述しかありませんでした。第6回から上記の通り連携についての仕様も明確にしていることから以前より一定数の申請があると考えられ、それでも数としては多くはないと思いますが、これも数字上での応募者数の減少要因の一つだと考えられます。

 

通常枠について

申請枠については、第6回より申請可能な枠組みが変更となり、卒業枠、グローバルV字回復枠が終了となりました。よって第1回より続いている申請枠は通常枠のみとなります。

第6回事業再構築補助金、通常枠推移グラフ

以前より応募者数が一番多い申請ですが、応募者数の減少が目立ちます。採択件数は5,000件規模を維持しており、その結果として採択率では過去最高となる45%を超え、通常枠の40%台となるのは今回が初となります。

大規模賃金引上枠、最低賃金枠、他

大規模賃金引上枠について、応募件数は少ないものの採択率は常に50%を超えており、比較的安定した採択結果がみてとれます。

最低賃金枠でも応募の減少がみられますが、その採択率は85%という非常に高い結果が現れました。補助金額や補助率は高いものではありませんが、要件を満たす事業者であればこの高い採択率から再構築への道を切り開きやすい申請枠です。また、不採択時には通常枠で再審査され、加点措置もあり新たに創設された『回復・再生応援枠よりも』採択優遇されやすくなっています。

今回から新たに創設された枠のなかでは、『回復・再生応援枠』が2,933件の応募と通常枠以外の応募では高い応募件数です。採択件数1,954件で採択率も66%と申請枠の中では高く、過去の『特別枠』に近い措置である申請枠となりますので、今後も一定数の応募が考えられます。

『グリーン成長枠』は環境問題、エネルギー問題などに取り組みを成長戦略として支援していく枠であり、初回である第6回では493件、197件採択、39.96%という結果となりました。補助金額も最大1.5億円ともなる申請枠ではありますが、こちらも比較的多くの申請があり、今後の推移に注目していきます。

これらのすべての申請枠は通常枠での再審査対象となります。これにより事業再構築補助金は積極的に応募しやすい申請環境が整っています。ただし、グリーン成長枠については別途追加で書類の提出し申請が必要となりますのでご注意ください。(※売上高等減少要件の提出が必要)

業種別応募

 公式サイトの採択結果より第6回の概要です。業種別では以下の通りの発表です。

第6回においても引き続き、宿泊業・飲食サービス業と製造業、そして卸売業・小売業による応募や採択の割合が高い結果です。他の業種についても大きな動きもなく、全体として幅広い申請が行われていることがわかります。

応募金額別件数

また、応募における金額では、以下の通りとなります。過去3回分の比較となります。

第6回より応募金額の見直しが行われ、過去では全体的には4,000万円以下での応募が集中していましたが、第6回の応募では2,000万以下で集中している結果となりました。その他では通常枠の上限である4,000万円、6,000万円、8,000万円に集中しています。また、1億円での応募も増えており、これはグリーン成長枠の金額が中小企業等で最大1億円、中堅企業等では最大1.5億円であることから、今回1億円規模の応募も過去に比べると多くなっていることがわかります。

認定経営支援機関別 応募状況

 認定経営支援機関別での応募状況についてはこちらになります。

金融機関による応募が最も多く、次いで税理士関係(税理士・税理士法人)、民間コンサルティング、商工会関係(商工会・商工会議所)となっています。採択率についてその応募規模を鑑みると、金融機関や民間コンサルティングが高く50%を超える比較的高い採択率となっています。公開されているこれらのグラフは今後の事業者による認定経営支援機関への相談への参考になると思います。

 これら詳細な概要は、公式サイトの採択結果にて公開しております。

第7回事業再構築補助金 公募開始しています

第7回は現在公募開始しており受付中です。期間は9月30日18時までとなっています。
本補助金の申請は電子申請となるため、期限間近となるとシステムに遅延が発生し申請ができない場合があります。申請をお考えの事業者は早めの手続きとなるよう認定支援機関との連携をお願いいたします。


事業再構築補助金公式サイト
経済産業省


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