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【事業再構築補助金 採択結果】第7回公募の採択結果が公開されました。

令和4年12月15日、令和2年度第3次補正予算「事業再構築補助金」の公式サイトにて第7回公募の採択結果が公開されました。採択結果は「通常枠」「大規模賃金引上枠」「最低賃金枠」「回復・再生応援枠」「グリーン成長枠」、そして「緊急対策枠」のすべてとなります。

目次

第7回公募 採択結果

令和2年度第3次補正・令和3年度補正・令和4年度予備費「事業再構築補助金」第7回公募について、令和4年7月1日(金曜日)から令和4年10月5日(水曜日)まで公募を行い、応募のあった15,132者について審査を行った結果、7,745者を採択しました。(※複数の企業で連携している申請は構成員数に関わらず1件としてカウントしています。)

引用元:経済産業省

第7回の応募件数は15,132件、採択件数は7,745件となります。それぞれ通常枠、大規模賃金引上枠、最低賃金枠、回復・再生応援枠、グリーン成長枠における応募件数と採択結果については以下の通りの発表となっています。

応募件数 採択数 採択率
通常枠 9,292件 4,402件 47.37%
大規模賃金引上枠 11件 5件 45.45%
回復・再生応援枠 2,144件 1,388件 64.74%
最低賃金枠 162件 131件 80.86%
グリーン成長枠 543件 217件 39.96%
緊急対策枠 2,980件 1,652件 55.44%
合計 15,132件 7,745件 51.18%

全体の動きは、以下の通りとなります。

応募件数 採択数 採択率
第7回 15,132件 7,745件 51.18%
第6回 15,340件 7,669件 49.99%
第5回 21,035件 9,707件 46.15%
第4回 19,673件 8,810件 44.78%
第3回 20,307件 9,021件 44.42%
第2回 20,800件 9,336件 44.88%
第1回 22,231件 8,016件 36.06%
事業再構築補助金全体の推移(採択率は応募件数ベース)

応募者数では、大きく数値が減少した第6回より208件の減少でしたが、それほど大きい動きはありませんでした。採択率については、全体の採択率が初めて50%を超え、応募件数割合では最多で採択されたこととなります。回数を重ねる毎に上昇をみせていた採択率ですが、ここでひとつの壁を超えた印象があります。

通常枠について

第7回を含めた通常枠の動きは以下の通りとなります。

第6回から2000件以上の減少となり、事業再構築補助金が開始されて以降初めて1万人を割る応募者数となりました。しかし、採択率は47.37%と上昇しており、前回を更新し50%には届かないものの過去最高の採択率となりました。

大規模賃金引上枠、最低賃金枠

続いて、賃金にまつわる申請枠です。
大規模賃金引上枠は「多くの従業員を雇用しながら、継続的な賃金引上げに取り組むとともに、従業員を増やして生産性を向上させる中小企業等の事業再構築を支援」する枠です。
最低賃金枠は「最低賃金引上げの影響を受け、その原資の確保が困難な特に業況の厳しい中小企業等の事業再構築を支援」する枠です。

大規模賃金引上枠については、全体の推移として大きな動きはありませんが、採択率が初めて50%を下回ることとなりました。とはいえ採択率は50%近くを維持する結果です。

最低賃金枠では、採択率は80%台と高く支援は広く届いていることが伺えます。しかし、常に応募件数が減少している傾向は、賃上げ状況が続く近年の動向において厳しい対応を迫られる中小企業・小規模事業者へ、支援内容が周知できているかは疑問が残ります。政府としても令和4年度第2次補正予算案で賃上げを意識した対策が取られているため、今後の申請に中小企業小規模事業者にとって強い味方になる変化が生まれることに期待です。

回復・再生応援枠、グリーン成長枠、緊急対策枠

『回復・再生応援枠』は「新型コロナウイルスの影響を受け、引き続き業況が厳しい事業者や事業再生に取り組む中小企業等の事業再構築を支援」する枠です。過去の特別枠に近い申請枠であり、前回に引き続き応募件数の多い申請枠です。

『グリーン成長枠』は「環境問題、エネルギー問題などに取り組みを成長戦略として支援」する枠です。第7回では申請件数が増えています。採択率は同数値となりましたが、40%に近い採択率の結果でした。

『緊急対策枠』、正式名称【原油価格・物価高騰等緊急対策枠】は、「原油価格・物価高騰等の経済環境の変化の影響を受けたことに対する支援」する申請枠です。こちらは2,980件と応募件数としては2番目に多い申請枠となりました。採択率も55.44%と半数を超えています。
詳細は省きますが中小企業白書(2022年版)では原油価格や資材の高騰の影響は多くの事業者へ厳しい経営を招いていることがわかり、今後も多くの中小企業・小規模事業者にとって本申請枠は重要度の高い枠となりそうです。

業種別応募

 公式サイトの採択結果より第6回の概要から、業種別では以下の通りの発表です。

第7回においても引き続き、製造業、宿泊業・飲食サービス業、卸売業・小売業による応募や採択の割合が高い結果です。他の業種についても大きな動きもなく、全体として幅広い申請が行われていることがわかります。

応募金額別件数

また、応募における金額では、以下の通りとなります。過去2回分の比較となります。

第6回より応募金額の見直しが行われ、第7回の応募でも2,000万以下で集中しています。通常枠の上限である4,000万円、6,000万円、8,000万円、また1億円といった各申請枠の上限金額への応募が中心です。2,000万円への応募が今回特に大きく、全体の8割を占めることとなりました。

認定経営支援機関別 応募状況

※青軸15,119件 赤軸7740件となり以下の注釈が適用されています。
(注1 :連携体で認定支援機関要件免除事業者を除いています)
(注2 :本資料では複数の企業で連携している申請を構成員数に関わらず1件としてカウントしています)

認定経営支援機関別での応募状況についてはこちらになります。

金融機関での応募が多く、次いで税理士関係(税理士・税理士法人)、民間コンサルティング会社、商工会関係(商工会・商工会議所)で多くなっています。採択率については、上記の応募件数が多い機関の中でも金融機関や民間コンサルティングが比較的高く、また中小企業診断士からの応募による採択率も50%を超える採択率となっています。公開されているこれらのグラフは今後の事業者による認定経営支援機関への相談への参考になると思います。

 これら詳細な概要は、公式サイトの採択結果にて公開しております。

第8回事業再構築補助金 公募開始しています

第8回は現在公募が開始しており受付中です。期間は1月13日18時までとなっています。
事業再構築補助金は、令和4年度においてあと1回を予定しています。しかし、第9回では応募締切時期が第8回の採択結果の公表前となるため、第8回で申請され不採択になった方は第9回への申請ができないこととなります。ご注意ください。

現時点では第9回公募の実施スケジュールとして、
公募開始:令和5年1月中下旬予定
応募締切:令和5年3月中下旬予定
となっています。

また、事業再構築補助金第10回では、令和4年度第2次補正予算で成立した内容を含む形で3月下旬予定となっております。公募要領も変更・見直しが行われるため詳細が分かり次第、お知らせいたします。



事業再構築補助金の申請は電子申請となるため、期限間近となるとシステムに遅延が発生し申請ができない場合があります。申請をお考えの事業者は早めの手続きとなるよう認定支援機関との連携をお願いいたします。


事業再構築補助金公式サイト
経済産業省


弊社が担当し、事業再構築補助金の採択となった事例をご紹介しております。