【事業再構築補助金 採択結果】第8回公募の採択結果が公開されました。
令和5年4月6日、令和2年度第3次補正予算「事業再構築補助金」の公式サイトにて、第8回事業再構築補助金公募の採択結果が公開されました。
目次
第8回公募 採択結果
第8回公募 採択結果事業再構築補助金について、申請受付締切りである令和5年1月13日までに12,591者の応募がありました。
厳正な審査を行った結果、6,456者を採択いたしましたのでお知らせします。
(注:上記者数につきまして、複数の事業者で連携している申請を構成員数に関わらず1者としてカウントしています。)引用元:事業再構築補助金公式サイト
第8回の応募件数は12,591件、採択件数は6,456件となります。それぞれ通常枠、大規模賃金引上枠、最低賃金枠、回復・再生応援枠、グリーン成長枠における応募件数と採択結果については以下の通りの発表となっています。
応募件数 | 採択数 | 採択率 | |
---|---|---|---|
通常枠 | 7,261件 | 3,562件 | 49.06% |
大規模賃金引上枠 | 8件 | 4件 | 50.00% |
回復・再生応援枠 | 1,522件 | 879件 | 57.75% |
最低賃金枠 | 165件 | 117件 | 70.91% |
グリーン成長枠 | 434件 | 173件 | 39.86% |
緊急対策枠 | 3,201件 | 1,721件 | 53.76% |
合計 | 12,591件 | 6,456件 | 51.27% |
全体の動きは、以下の通りとなります。
応募件数 | 採択数 | 採択率 | |
---|---|---|---|
第8回 | 12.591件 | 6,456件 | 51.27% |
第7回 | 15,132件 | 7,745件 | 51.18% |
第6回 | 15,340件 | 7,669件 | 49.99% |
第5回 | 21,035件 | 9,707件 | 46.15% |
第4回 | 19,673件 | 8,810件 | 44.78% |
第3回 | 20,307件 | 9,021件 | 44.42% |
第2回 | 20,800件 | 9,336件 | 44.88% |
第1回 | 22,231件 | 8,016件 | 36.06% |

全体を見ると、応募者数が減少が目立つ結果となりました。採択率については51.27%と前回より0.9ポイント増とわずかに増え、採択率は過去最高を更新しました。
それぞれの申請枠について、以下の通りの動きとなります。
通常枠について
第8回となる通常枠の動きは以下の通りとなります。

第8回の通常枠ですが、第7回から2031件と大きく減少しました。採択率は49.06%と前回より1.66ポイント増となり、これまでの最高値を更新する動きとなりました。採択率は上昇傾向にあるものの、通常枠への応募が控える動きが目立ちます。
大規模賃金引上枠、最低賃金枠
続いて、賃金にまつわる申請枠です。
大規模賃金引上枠は「多くの従業員を雇用しながら、継続的な賃金引上げに取り組むとともに、従業員を増やして生産性を向上させる中小企業等の事業再構築を支援」する枠です。
最低賃金枠は「最低賃金引上げの影響を受け、その原資の確保が困難な特に業況の厳しい中小企業等の事業再構築を支援」する枠です。


最低賃金枠では、採択率が最低値となる70.91%となりました。全体として高い採択率を誇っていた最低賃金枠ですが、9.95ポイント減少と大きく減少し、回復・再生応援枠よりも採択優遇されるとはいえ大きく下げる結果は採択の厳しさを感じさせるものとなりました。
回復・再生応援枠、グリーン成長枠、緊急対策枠
『回復・再生応援枠』は「新型コロナウイルスの影響を受け、引き続き業況が厳しい事業者や事業再生に取り組む中小企業等の事業再構築を支援」する枠です。こちらは不採択でも通常枠での採択審査が行われる枠でもあります。
第8回となる回復・再生応援枠では、こちらも通常枠に続き応募者数が622件の減少、採択率も6.69ポイント減により60%を切る結果となりました。
『グリーン成長枠』は「環境問題、エネルギー問題などに取り組みを成長戦略として支援」する枠です。グリーン成長枠で不採択となった際には、追加の書類を提出することで通常枠での再審査を希望することで、採択へ繋げることができる仕組みが取られています。

第8回は採択率は0.10ポイントと僅かに減少ですが、過去2回比べてもあまり変化がなくほぼ40%の採択率となる結果です。このグリーン成長枠は取り組む事業内容の点から補助金額も最大1.5億円と高く、必然的に採択も厳しい結果となっているのが伺えます。
『緊急対策枠』、正式名称【原油価格・物価高騰等緊急対策枠】は、「原油価格・物価高騰等の経済環境の変化の影響を受けたことに対する支援」する申請枠です。

こちらは応募者数の増加し3,201件、採択数1,721件、採択率は53.76%で前回より1.72減となりました。
原油価格や資材の高騰の影響は第8回応募申請後である現在においても多くの企業・事業者に影響を与え続けています。応募件数の増加がみられたことから、引き続き重要度の高い申請枠であることが伺えます。
ただし、第10回事業再構築補助金からこちらの申請枠が変更となっており、「物価高騰対策・回復再生応援枠」という形で【回復・再生応援枠】と【緊急対策枠】を統合した形になっていますので、それぞれ個別での応募については第9回までとなっています。
業種別応募
公式サイトの採択結果より第8回の概要から、業種別では以下の通りの発表です。


第8回においても引き続き、製造業、宿泊業・飲食サービス業、卸売業・小売業による応募や採択の割合が高い結果です。他の業種についても大きな動きもなく、全体として幅広い申請が行われていることがわかります。
応募金額別件数
また、応募における金額では、以下の通りとなります。過去2回分の比較となります。



第8回の応募でも2,000万以下で集中しています。第6回より応募金額の見直しが行われていることで、通常枠の上限である4,000万円、6,000万円、8,000万円、そして1億円での応募が多い動きを示しています。
応募が集中する2,000万円以下では、上限1,000万円までの金額が第7回及び第8回と他の金額より申請が多くなっています。この金額帯は回復・再生応援枠や緊急対策枠の一部上限設定にも係ることから、第7回及び第8回がこの応募金額帯において多い傾向になったと推測されます。
認定経営支援機関別 応募状況
※青軸12,591件 赤軸6,456件となり以下の注釈が適用されています。
(注1 :連携体で認定支援機関要件免除事業者を除いています)
(注2 :本資料では複数の企業で連携している申請を構成員数に関わらず1件としてカウントしています)
認定経営支援機関別での応募状況についてはこちらになります。
金融機関での応募が多く、民間コンサルティング会社、税理士関係(税理士・税理士法人)、商工会関係(商工会・商工会議所)を通じての応募が多くなっています。採択率について、金融機関や民間コンサルティング会社はその母数を見てこれまでも安定した採択率を維持して高い採択率となっています。公開されているこれらのグラフは今後の事業者による認定経営支援機関への相談への参考になると思います。
これら詳細な概要は、公式サイトの採択結果にて公開しております。
第10回事業再構築補助金 公募開始しています。
第10回は現在公募を開始しており、申請受付はまだ未定ですが応募申請期間は令和5年6月30日(金)18:00までとなっています。
第10回事業再構築補助金では、その申請枠(事業類型)や要件をはじめ多くの変更が行われています。第10回のスケジュールをはじめ当サイトでも新しい事業類型のご紹介記事を掲載しておりますので、ぜひそちらをご覧ください。
事業再構築補助金の申請は電子申請となるため、期限間近となるとシステムに遅延が発生し申請ができない場合があります。申請をお考えの事業者は早めの手続きとなるよう認定支援機関との連携をお願いいたします。
弊社が担当し、事業再構築補助金の採択となった事例をご紹介しております。